フリッツ　ハーク家
Friz Haag

ブラウネベルガー・ユツフアー・
ゾンネンウ−ア・シュペトレ−ゼ

ブラウネベルガー・ユツフアー・
ゾンネンウ−ア・
カビネット

ブラウネベルガー・ユツフアー・
ゾンネンウ−ア・
アウスレ−ゼ

　１６５０年より、ブラウネベルクでワイン造りを始めたハーク家は、以来
　プラウネベルクでも最も重要な生産者となっています。

　太陽の光を充分に吸収する、あの名高いブラウネベルクの急斜面に、５haの
　畑を持ち、年間の総生産量は、平均僅か５，０００ケースという本当の個人の
　生産者です。

　ハーク氏は、『私の造ったワインを、誰がどのように売るかということは、
　私にとって実に重大なことなのです。』と言います。

　つまり彼は、誰にでもいいから売ればいいとは、決して考えていないという
　ことなのです。

　現地の専門家の多くは　ここのワインをエゴン・ミュラ−やJ.J.プリュムと
　同格にみています。

　　ロバ−ト・パ−カ−jr.「ワインアドヴォケイト12-31-02,144」と
　「ワインスペクタ− 3-31,2003」で、2001年ヴィンテ−ジのドイツワインの
　大特集が組まれ、軒並み９０点以上の高得点がつけられています。

　「ワインスペクタ−」の特集では、現当主ウイルヘルム・ハ−クが
　「A traditionalist in the Mosel」として、写真入りの１ペ−ジで掲載
　されています。

　ワインライターのスチュワート・ビゴットは「良い生産者、良い畑と良い年
　なら良いワインができる」といっていますが、ハーク氏は「良い畑と良い
　生産者と良い年ならば良いワインができる」と言います。

　つまりハーク氏がいうには、どんなに良い生産者でも良い畑を持ってなければ、
　決して良いワインはできないと考えています。

　フリッツ・ハーク家は、ヨーロッパで有名な『ミシュラン』と肩を並べる
　レストランガイドブック『ゴーミヨ』の「９４ドイツワインガイド」で、
　ドイツワインの最高の生産者に選ばれ、今や誰もが認めざるをえない存在と
　なっています。

　７２°の傾斜があるというユツフアー・ゾンネンウーアの畑は、まったく
　機械を導入できないこの急斜面で、この急斜面での農作業は想像を越えた
　厳しさでしょう。

　　……ロバート パーカー Jr.
　　　　　　　「ザ ワールズ グレーテスト ワイン エステイト 日本語版……

　現在の所有者であるヴィルヘルム・ハーグは、自分の所有畑の微気候に
　最も適合したクローンを厳しく選別している。
　セラーでの作業には、何人かの仲間がいる。

　彼のワインは非常に還元的な方法で生産され、見た目は淡く、口に含むと
　ぴったりとバランスがとれている。
　スイカズラ、リンゴ､洋ナシといった果実の趣に、柑橘類やブラウネベルガーの
　スレートが主体となった土壌を反映したミネラル感が加わっている。

　フリッツ・ハーグのワインは充分成長するのに数年かかる。
　実際、ここのワインは若いうちは査定するのがかなり難しいが、
　常に偉大な熟成の可能性を持っている。

　彼のエレガントで上品なリースリングは、モーゼル地域が生み出す
　最高のワインの印象的な例である。

　……LIFE　BEYONDL　LIEBFRAUMILCH−byS．Pigottより……

　３年前初めて彼に会った時から、彼は、モーゼルだけでなく、全世界で最も
　偉大な白ワイン生産者の一人だと確信しました。

　彼のブラウネベルガー・ユツフアー、ブラウネベルガー・ユツフアー・
　ゾンネンウーアは、果実の風味と芳しい酸味がキラキラと交錯する極めて
　力強いワインとなっています．

　小細工や妥協を許さない彼が造るそのワインには、酸とミネラルが豊富に
　含まれるため、若い内はボルドーのトップクラスの赤ワインのように非常に
　攻撃的な性質を持っていますが、しかしこの二つこそが、他の大量生産される
　モーゼルワインとの決定的な違いを生み出す要素となっています。

　現在、大部分のドイツワイン生産者は、シュベートレーゼやアウスレーゼを
　造れる程ぶどうに糖度があれば、そのヴインテージは成功であったと考える
　者が多いのですが、フリッツ・ハークの場合は、ワインがクリスタルのように
　透明で酸度が９〜１０g／Ｌあれば、その年は良いヴインテージだったと
　判断します。

　彼の取り組んでいる醸造法は、個々のワインの樽ごとの性格を重視し伸ばして
　いく方法で、そのため樽のナンバーがラベルのＡＰナンバーの欄に太字で
　載せられているほどです。

　
　　　　魔法の絨毯に乗って、空を飛ぶかのようだ。

　ドイツの2005年ヴィンテージは、モーゼル　リースリングにとって歴史に残る年と
　なるでしょう。
　近年、葡萄が完熟することが難しいと言われてきたドイツも、果実の迫力ある
　凝縮感のあるヴィンテージが増えてきました。
　さらに2005年は、純粋できらきらとした軽やかで繊細な風味も感じられるのです。
　それは、魔法の絨毯に乗って宙に漂うかのようです。
　果実味の重厚さと軽やかなフレーバーを持ち合わせたこのヴィンテージは、
　まさに幸せになれるリースリングなのです。

　ワインスペクテーターによる2005年ヴィンテージについての記事（要約）
　　　　　　　”Germany's　GOLDEN　Vintage”より

　2005年はドイツ・リースリングにとって驚きのヴィンテージである。
　たくさんの信じられないほど素晴らしいワインが産まれた。
　ドライなQ.b.A.からハイクオリティなデザートワインであるベーレンアウスレーゼや
　トロッケンベーレンアウスレーゼまで。

　暖かかったので、葡萄の熟度のレベルは2003年にもひけをとらなかった。
　しかし、2005年は2003年と比べ高い酸があり、よりフレッシュで重たさがない。
　また、2005年はフレーバーもまた特徴的である。
　私は2005年に力強い”ゴールデン　キャラクター”を見出した。
　ゴールデン　デリシャス、ゴールデン　レーズン、ハチミツ、そして甘いブラウン
　スパイス、例えばシナモン、カルダモン、ナツメグのような。
　このスパイスの要素が時には一体となって、焼き菓子のような香ばしい香りを
　かもし出す。

　高得点を獲得しているワインが多いのは、2001年の状況と似ているが、
　2001年は葡萄が成熟するのが遅く、10月から11月まで続いた好天によって
　完成したヴィンテージだった。

　一方、2005年は早い段階から葡萄が熟し始め、そのまま完熟へと向かった
　ため、収穫は通常より2週間ほど早かった。